データ入稿ガイド PDFデータ形式(Illustratorから作成したPDF)

PDFの規格は【X-1a】 あるいは【X-4】で入稿してください。

 
PDFのバージョンによる違い

PDFファイルには複数種類の規格があり、その中でも印刷に適した規格として代表的なものが「X-1a」と「X-4」です。

印刷に影響する仕様
PDF/X-1a PDF/X-4
●PDFのバージョンは「PDF1.3」
●カラーはCMYK・グレースケール・特色が使用できる(RGBは使用できません)
●透明効果をそのまま残すことができない。(背景画像と統合されて一枚の画像になってしまいますので、後から修正ができません)
●PDFのバージョンは「PDF1.6」がベース
●CMYK・グレースケール・特色・CalRGB(Calibrated RGB)・CIELAB・ICCプロファイル付きのカラーが使用できる
●透明効果をそのまま残すことができる。(統合されない)

※バージョンの古いIllustratorでPDFを作成した場合、複雑な透明効果はトラブルの原因になりがちです。
PDFを作成した後は、必ず元データのデザインと比較して、結果が変わっていないか確認してください。

よくあるデータ不備 【画像部分はクリックで拡大表示できます】

データに裁ち落としはございますか?

紙のフチまで印刷したい場合は「塗り足し」が必要です。

 

カラーはCMYKで作成されていますか?

印刷はCMYKカラーで行います。RGBカラーでは印刷できません。

 

※RGBデータで作成されている場合、弊社でCMYKに変換いたします。(色味が変わる場合があります)

使われている写真や画像の解像度は適正ですか?

写真や画像の解像度が低いと、見映えが悪くなります。

 

薄い色(限りなく白に近い色)を使用していますか?

あまりにも薄い色は印刷することができません。

 

文字が紙の端ギリギリに入っていませんか?

文字やオブジェクトが紙の端にあると、仕上がり時に切れてしまう場合があります。

 

トリムマーク(トンボ)は必ず付けてください

注文サイズにあわせたトリムマーク(トンボ)を、作成してください。

トリムマークは一番上(最前面)に設置し、他のオブジェクトによって隠れてしまわないようにしてください! 

使われている写真や画像のデータも一緒にご入稿ください。

使用されている画像や写真がご入稿されていない場合、印刷することができません。

 

フォントサイズは小さくなっていませんか?

フォントサイズが小さすぎるとしっかり印刷できません。

 

使われている線の幅は細くなりすぎていませんか?

線の幅が細すぎると印刷に反映されない場合があります。

 

線が「塗り」だけで作られてはいませんか?

パスデータに「塗り」が入っていると「画面上では線」に見えてしまいます。

 

ブラシや効果は使っていますか?

ブラシや効果は、そのままの状態だと印刷不良の原因になります。

 

フォントはアウトライン化されていますか?

お客様が使用されているフォントが弊社に無い場合があります。

 

印刷に必要の無いレイヤーは入っていませんか?

印刷に必要の無いレイヤーがあると印刷間違いの原因になります。

 

モノクロ印刷用のデータにカラーのデータは入っていませんか?

1色に見えるものでも、カラーで作られている場合があります。

 

おもわぬトラブルの原因になる可能性があるもの

入稿データのサイズと希望する製品のサイズは合っていますか?

希望する製品サイズはB2(728×515㎜)ですが、入稿していただいたデータのサイズがA4(297×210㎜)というようなケースがあります。

 
このような場合、入稿していただいたA4のデータを引き延ばしてB2サイズにしますが、画像データなどが入っていると、引き延ばされた影響で画像部分は全て粗くなってしまいます。また、サイズの比率が違ったり、(縦に長い製品を作りたいのに、横に長いデータを入稿された等)画像部分があまりにも粗くなってしまう場合は、データの再入稿をしていただく場合があります。

ドキュメントのラスタライズ効果

ラスタライズ効果の解像度が低いと、ドロップシャドウやぼかしなどの効果が粗い状態で印刷されてしまいます!ドキュメントのラスタライズ効果設定をご確認ください!


●上部メニューの「効果」→「ドキュメントのラスタライズ効果設定」→項目内の【カラーモード】を「CMYK」に、【解像度】を「300ppi」、もしくは「その他」にチェックを入れて「350ppi」以上に設定してください。
※バージョンが古いIllustratorを使用している場合、初期設定の段階で解像度が低い設定になっている可能性があります。

複雑なデータはラスタライズ化を

ラスタライズ化とは、オブジェクトや画像を統合して一枚の画像にする処理のことです。


複雑なオブジェクトを重ねて配置していたり、オブジェクトに対して複数の効果を使用していたりすると、データが重くなってしまったり、印刷用にデータを変換する際に演算に失敗してトラブルの原因になってしまう場合があります。あまりにも複雑なデータはラスタライズ化をお願いいたします。
 
●ラスタライズ化したいオブジェクトを全て選択後、
上部メニューの「オブジェクト」→「ラスタライズ...」→項目内の【カラーモード】を「CMYK」に、【解像度】を「300ppi」、もしくは「その他」にチェックを入れて「350ppi」以上に設定してください。【背景】は「透明」に設定してください。
※ラスタライズ化したオブジェクトは元に戻すことができません。ラスタライズ化したデータは別名で保存をして、ラスタライズ化する前のデータを残しておくことを推奨します。

オーバープリントに注意

オーバープリントとは、色に色を重ねて印刷する設定のことです。

 
オブジェクトの『属性』にある「塗りにオーバープリント」「線にオーバープリント」にチェックを入れている場合、重なっているオブジェクト同士の色が混ざってしまい、予期せぬ仕上がりになってしまいます。
 
●「表示」→「オーバープリントプレビュー」で確認すると、オーバープリントのかかっている箇所の色が変化します。意図していない色味に変化している場合、オーバープリント設定になっている可能性が高いです。
※『白いオブジェクト』にオーバープリントがかかっている場合、印刷されない(=インクを塗らない)という処理になるので、白く仕上げたかった箇所が消えてしまいます。入稿前に一度ご確認をお願いいたします。

入稿時のお願い

データの入稿時に、確認用として出力イメージが分かるPDFやJpg、スクリーンショットも添付してください

入稿いただいたデータが正しく開けているか、確認用のデータが必要です。

 
お客様がご入稿いただいたデータを正しく印刷するため、弊社で正しい状態で開けているかどうかを確認するために、出力イメージが分かるようなPDFやJpg、またはスクリーンショットも一緒にご入稿ください。なお、見出しや写真など、目立つ箇所のデータに差異はないか確認させていただきますが、文章などの細かな内容などは確認いたしませんので、ご了承ください。(誤字脱字や文章表現の間違い等は、入稿前にお客様自身でご確認をお願い致します。)

おもて・うらのデータを分けて個別のファイルで入稿してください。

入稿いただいたデータを正しく両面印刷するためにおもて・うらを分けてください。

 
チラシやリーフレットなど、1枚の製品で両面を印刷する場合は、 おもて・うらのデータを分けて作成してください。また、データがどちらの面であるか分かるように、 必ずデータ名に「おもて」「うら」を明記してください。入稿時は、 それらのデータを一つに圧縮して(zipファイル等)入稿してください。

1つのアートボードに2つ以上の出力用データは置かないでください。

2つ以上の出力データを入稿する場合、データごとにファイルを分けてください。


2つ以上の出力データを入稿いただく場合、(おもて・うらのデータや、複数の小さなデータなど)データごとにファイルを分けて入稿してください。
1つのアートボードにまとめた状態でご入稿いただくと、印刷間違いの原因になってしまいます。細かいデータでも出力したい製品ごとにファイルを分けてご入稿ください。

おもて・うらで印刷の向きが異なる仕様の場合は、両面それぞれに「天地(上下左右)」の向きが分かるようにしてください。

おもて・うらで印刷の向きが異なる場合、「天地」の指示が無いと印刷作業に進むことができません。

 
はがき・ポストカードや名刺など、おもて面の印刷とうら面の印刷で向きが異なる場合、それぞれの面に正しい「天地」の指示が必要です。
入稿時に分かるよう、テキストファイルによる詳細な指示を明記したり、天地の向きを書き込んだスクリーンショットやPDFなどを一緒にご入稿ください。

PDFならではの注意点

PDFデータは修正が難しい場合があります。


もし入稿後に修正が必要になった場合、PDFデータの修正は時間がかかったり、場合によっては修正ができない可能性があります。
修正が必要な場合は、PDFデータを作成する前の元データを入稿していただくか、お客様自身で修正したPDFを再入稿していただいた方が作業がスムーズに進みます。

PDFにセキュリティを設定していませんか?

 
PDFにセキュリティを設定している場合、弊社でファイルを開くことができません。その場合、印刷作業に進むことが出来ないので、セキュリティを解除したうえで再入稿していただく必要があります。

PDF内の注釈等は使用しないでください。

 
PDF内のツールを使用したテキスト(注釈)等は印刷することが出来ません。
使用しないでください。
 

 
※最終更新.2021/5/7